Title
　伝西行筆　小色紙（俊忠集）

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　ほりかはの院の
　おほむとき
　たいりのうた
　たいゝはひ
いはひつゝしめゆふ
たけのいろみれは
みよのけしきは
そらにしるしも

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　おなし御とき
　なつのたいかへ
　すをたまはりて
　たてまつりし
　うちのほたる
すみのえのあさゝ
はすたくなつむし
をくさはにぬける
たまとこそみれ

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　（同し所にて
　又の年の春の
　こりの花を）
　をしむ心を
よのうきをいとひ
なからもふるものを
しはしもめくるはな
　　　　　　　　も
あれかし
　八条のいへの
　うたあはせに

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　（東山の）
　はなのもとにて
　人々うたよみ
　し日たい山を
　こえてはなを
　　　　　みる
あふさかのせきちに
にほふ山さくら
もるめにかせもさ
　はらましかは

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　（中宮また四宮
　と申し時女）
　はうにものこし
　にあひてのちに
　つかはせりし
あかさりしよはの
けしきのこひしさ
　　さ
にかねぬそてを
　かへしつるかな

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　よをうらみて
　かつらのいへにこ
　もりゐてはへり
　しころ九月十
　三夜おのことも
　うたよみしついて
　　　　　　　　に
なかめする心のやみ
もはるはかりかつらの
さとにすめる月か
　　　　　　　な

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　底本：：
　　著名：　　伝西行筆　桝形本
　　著者：　　俊忠
　　解説・釈文：　飯島春敬
　　発行所：　書芸文化新社
　　発行：　　平成十二年五月十二日重刷
　入力：：
　　入力者：　新渡戸　広明(info@saigyo.net)
　　入力機：　Sharp Zaurus igeti MI-P1-A
　　編集機：　Apple Macintosh Performa 5280
　　入力日：　2000年11月11日
　校正：：
　　校正者：　新渡戸　広明
　　校正日：　2000年11月18日