生死の

生死の長き眠りいまだ醒めやらで。夢にのみほだされつつ。
水の面の月を實とおもひ。鏡の内のかげを。げにとふかく思入りてあけくれは。
只妄念の心のみうちつゞきて。生死の船をよそへずして屠所のひつじの歩は。
我身の外にもてはなれ。鳥部舟岡のけぶりをよそにみて。
過ぎにし方四十餘年の霜をいたゞき。行末しらずけふしもやあるらむ。
====「撰集抄」貞応元(1222)(元禄十四年本)作者不詳(西行仮託)====

— posted by nitobe at 06:40 pm  

この記事に対するコメントはありません

T: Y: ALL: Online:
ThemeSwitch
  • Basic
Created in 0.0246 sec.
prev
2024.9
next
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
 
strawberry-linux geigercounter Ver.2
Sibasaki, Cyofu City, Tokyo, JAPAN
blogBar